エックスサーバーの「新サーバー簡単移行」

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1. エックスサーバーの「新サーバー簡単移行」

エックスサーバーを契約すると、その時点で提供されている最新のサーバーの一部分が割り当てられます。しかし、エックスサーバーでは随時(?)スペックを上げたサーバーが投入されていくため、自分に割り当てられたサーバーはだんだん古くなっていきます。必然的に、「新しく契約した人と比べて、低スペックなサーバーが割り当てられている」という状況になるのです。

このような状況に対処するために用意されているのが、「新サーバー簡単移行」という機能で、その名の通り、簡単な操作で最新サーバーに移行することができます(無料です)。この機能があるために、一度エックスサーバーでサーバー(の一部)を借りると、ずっと新しいサーバーを使い続けることができるのです。これはものすごいメリットです。

問題は「どのくらい簡単なのか?」ですが、実際かなり簡単です。サーバー上のデータ(ウェブサイトを構成するファイルやディレクトリ、データベースのデータなど)を丸々コピーしてくれるので、問題が起きることはほとんどないと思われます。私も最初は半信半疑でしたが、いざやってみると本当にあっさり移行できてしまいました。

「新サーバー簡単移行」の流れ

公式情報

2. 手順

実際に「新サーバー簡単移行」を試してみた上で、移行の手順を書いてみます。

(1) 準備

  • WordPressサイトのコメントを止めておきます。

(2) 現在のサーバーから新サーバーへのデータコピーを開始する

  • エックスサーバーの「新サーバー簡単移行」ページで、現在のサーバーから新サーバーへのデータコピーを開始させます(「データコピー申請」を行います)。
  • ここから「サーバーを切り替える」まで、サーバーパネルは触れません。
  • データコピーに 24時間掛かることもあるらしいですが、私が試したときは、8GBで1時間くらいしか掛かりませんでした。
  • WordPress の wp-config.php ファイル内の、「データベースのホスト名」は新サーバーのものに書き換えられます。
「データコピー申請」ボタンを押します

(3) コピー完了後の作業

  • 原則として、ここから1週間以内に(延長もできる)「サーバー切り替え」を行います。
  • それまでの間、コピーされたファイルや、Webサイトに問題ないかを確認します。
  • 移行をキャンセルすることもできます。

新サーバーにちゃんと移行できているかのチェック方法

  • 新サーバー上のWebサイトを確認するには、hostsファイルに 新IPアドレスとドメイン名(ホスト名)との対応を書いた上で、ブラウザでアクセスします。
  • エックスサーバーのサーバーパネルは使えませんが、エックスサーバーの管理サイトから「ファイルマネージャー」と「phpMyAdmin」は使えます。ファイルがコピーできているか? データベースもコピーできているか? を確認します。
  • 但し、FTPの接続制限が設定されている場合、ファイルマネージャーは使えないようです。その場合は、FTP を使って、サーバー上のファイルを確認しましょう。
  • エックスサーバーの管理サイトから、データコピーのログも見ることができます(「ファイルコピー時のエラーログ」と「ファイル補正ログ」)。
  • 試してませんが、SSH接続もできそうでした。
  • つまり、この時点で新サーバーは公開状態なので、いろいろなことを試すことができます。例えば、メールクライアントアプリケーションにおける、各種メールサーバーの設定も新しいサーバーに変更して試すことができます。
  • とはいっても、サーバーパネルは使えないので、エックスサーバーのネームサーバーを使っている場合は、DNSのレコードを変更することはできません。つまり、お使いのドメインに対するIPアドレスを実際に変更することはできません(「サーバーの切り替え」を行う必要があります)。
サーバーパネルは使えません
[移行元・移行先への操作] から、ファイルマネージャーやphpMyAdminが使えます
[移行元・移行先への操作] の画面です

その他のメモ

  • 私が試したときは、WordPress サイトのサイドバーウィジェットの一部が消えていました。

(4) サーバーを切り替える

エックスサーバーの管理サイトにて「サーバーの切り替え」を実行します。

  • 確定後、14日間以内であれば、元のサーバーに戻すことができます。
  • サーバーパネルが使えるようになります(対象は新サーバーです)。
  • サーバーパネル上の各種設定はすべて引き継がれています。DNSのレコードにおける旧サーバーのIPアドレスは、新サーバーのIPアドレスに書き換えられています。
「サーバー切り替えをする」を押します

(5) その後の作業

  • エックスサーバー以外のネームサーバーを使っている場合は、そちらのDNSレコードにおけるIPアドレスを書き換えます。
  • メールクライアントアプリケーションの各種サーバー情報を書き換えます。
  • FTPクライアントアプリケーションでのサーバー設定を書き換えます。
  • ~/.ssh/config で SSH接続の設定を書いている場合は、そこのホスト名を書き換えます。

3. おわりに

エックスサーバーのサイトを見ると、この「新サーバー簡単移行」についてあまりアピールしていないようで、すごくもったいないと思います。この機能は強力です。

レンタルサーバーにおいて「借りているサーバーが古くなる」というのは避けられない大問題なのですが、エックスサーバーなら、こんなに簡単に新しいサーバーに移行できるのです。こんなことができるなら、他のサービスに引っ越す必要がありません。

エックスサーバーは、「契約してから何年か過ぎた後」のことまで考えられているサービスと言えます。

-Tips

執筆者:fitallright

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