WordPress は優れた管理サイトが用意されているため、ほとんどの操作をここから行うことができます。
しかし、何らかの原因で管理サイトにアクセスができなくなった場合に備え、別の操作方法を用意しておくと安心です。
その1つとして WP-CLI というツールがありますので、このツールの導入手順について説明します。
例としてエックスサーバー上に導入します。
目次
1. 前提
サーバーに sshでログインできる環境が既にあるという前提で説明します。
※ sshについては、本ページとは別に説明記事を用意する予定です。
2. WP-CLI について
WordPress をコマンドラインから操作することのできるツールです。

WordPressのインストール・更新など様々な操作を実行することができます。
3. 手順
1. sshでサーバーに接続します
お好みの sshクライアントソフトウェアを使って、サーバーに接続・ログインします。
※ このあたりについては、別途説明ページを用意する予定です。
2. WP-CLI のインストール
WP-CLI をインストールします。
$ cd ~/bin
$ curl -O https://raw.githubusercontent.com/wp-cli/builds/gh-pages/phar/wp-cli.phar
$ chmod u+x wp-cli.phar
$ mv wp-cli.phar wp
今回は、~/bin
ディレクトリに wp
という名前で、コマンドとなるファイルを配置しました。
※ エックスサーバーの場合、curl
コマンドが使えました。
3. コマンド補間スクリプトファイルの導入
WP-CLI のコマンドを使う場合に、パラメータを補完できるようにするスクリプトファイルを導入します。これがあるとかなり便利になります。
$ cd ~/script
$ curl -O https://raw.githubusercontent.com/wp-cli/wp-cli/master/utils/wp-completion.bash
# すぐに反映する場合は以下を実行する
$ source ./wp-completion.bash
今回は、~/script
ディレクトリ内に配置しました。
4. ~/.bash_profile
に以下を追記
ログイン時に、wp
コマンドへパスが通るようにします。また、補完のためのスクリプトファイルを実行するようにします。
~/.bash_profile
ファイルに以下を追記します。
export PATH=$HOME/bin:$PATH
# WP-CLI
if [ -e ${HOME}/script/wp-completion.bash ];then
source ${HOME}/script/wp-completion.bash
fi
あとは、ログインし直すか、source ~/.bash_profile
というコマンドで .bash_profile
ファイルを読み込み直せばOKです。
4. 実行例
操作対象となる WordPressサイトがインストールされているディレクトリに移動して、wp
コマンドを実行します。
WordPress自体の更新
$ wp core update
プラグインの更新
$ wp plugin update
テーマの更新
$ wp theme update
WP-CLI の更新
$ wp cli update
WordPressのファイルが改ざんされていないかチェックする
$ wp core verify-checksums
データベースのサイズを確認する
$ wp db size --tables
$ wp db size --tables --size_format=kb
5. おわりに
WordPressに対するほとんどの操作は、WP-CLI でも実行することができます。WordPressの管理サイトは非常によくできていますが、Webサイトにアクセスできない場合はどうしようもありません。その場合は、sshでサーバーにログインして WP-CLI を使うという手段もありますので、本ページを参考にしてください。