独自ドメインを取得する手順の概要について説明します。
目次
1. 独自ドメインとは?
独自ドメインとは、簡単に言ってしまうと「自分で取得したドメイン」という意味になります。
ドメインとは? にも書きましたが、ドメインというのは例えば以下のような名前であり、インターネットにおける住所となります。
△△△.net
□□□.co.jp
○○○.com
といったドメインは世界でただ一つのあなたの住所となります。ウェブサイトを公開するのであれば、そのウェブサイトの URL として利用できますし、それ以外にも メールアドレスとして利用することもできます。
ドメインの取得は早いもの勝ちです。誰か別の人や組織が既に取得しているドメインを取得することはできません。「どうしてもこのドメインが欲しい」ということであれば、現在の所有者が手放すまで待つか、交渉するかしか方法はありません。
お名前.com などのドメイン取得サービスのサイトで、欲しいドメインが取得済みであるかどうか試すことができます。また、取得済みのドメインが欲しい場合、そのドメインが開放されたら通知してくれるサービスもあります。
2. 取得するドメイン名を考える
トップレベルドメインの選定
.com
や .net
というのが、トップレベルドメイン (TLD) です。ドメイン名の末尾にあたる部分です。ここをどれにするのか決めましょう。
ドメイン名の種類 – JPNIC を見ると分かりますが、トップレベルドメインにはそれぞれ使用目的(用途)が決まっています。
いくつかピックアップしてみます。
net : ネットワーク用
org : 非営利組織用
info : 制限なし
.com
と .net
については、上記のような説明はあるものの、だいたいどんな内容のウェブサイトであっても使えます。ばっちり用途が当てはまるトップレベルドメインが他になくて、どれを選んでよいか分からない場合は、このどちらかにするのが無難です。トップレベルドメインによって取得料金は異なるのですが、この2つは割と安いです。
2013年以降、新gTLD といって膨大な数のトップレベルドメインが次々と誕生しています。「人とは違うドメインにしたい!」という方は、こちらを利用するのも面白いと思います。どんな種類があるのかについては、Delegated Strings | ICANN New gTLDs を見て頂くと分かります。ドメイン取得サービスによって、扱っているドメインが異なりますので注意してください。
また、特に大企業や大規模なウェブサービスを展開している企業では、実際に使用するドメインと似たドメインも合わせて取得することがあります。これは、間違えてアクセスしてきたユーザーに対して「セキュリティ上の危険を含んだウェブサイト」や「ブランドイメージを落とすようなウェブサイト」を用意されてしまうのを防ぐためです。
参考
名前を決める
○○○.com
や ○○○.co.jp
における「○○○」の部分を決めます。この部分のことを、前者の場合は「セカンドレベルドメイン」、後者の場合は「サードレベルドメイン」と呼びます。
この部分は自由に決めることができますが、使用できる文字は 半角英数字とハイフンのみで、大文字小文字の区別はありません。但し、ハイフンは先頭・末尾・3文字目・4文字目には使えない等の細かい決まりがありますが、これは利用するトップレベルドメインによって多少違いがあります。また、日本語が使える日本語ドメインというものもあります。
(参考:ドメイン登録のルール|ドメイン取るならお名前.com)
一般的にどういう名前にするとよいかについては、以下の傾向があると思います。
できれば短い名前がよい
短い名前には、「覚えやすくて入力もラク」いという大きなメリットがあるため、できる限り短い名前にするとよいです。これはアクセスしてくれる人達にとってだけでなく、自分にとっても言えます。長いと忘れてしまいます。
しかし、短い名前は既に取得されていることが多いですので、「ドメインの利用目的に沿っていながらも、他からは取得されにくい名前」を考え出す必要があります。
とはいえ、ドメイン名を暗記する人は少ないですし、多少名前が長いからといって SEO における評価にはあまり影響はないようですので、短さに拘りすぎなくてもよいでしょう。
分かりやすい名前がよい
利用する目的に沿った名前にしましょう。特定の個人や組織自体を表すドメインを取得したいのであれば、その個人名や組織名を含んだ名前にするべきです。その場合、○○○.com
や blog.○○○.com
など、どんな URL でウェブサイトを作るのかは自由です。
そうではなくて、「特定のウェブサイトに使うため」にドメインを取得する場合は、そのウェブサイトの内容を表した名前にするべきでしょう。
ハイフンを使うなら1つまで
現時点でハイフンを使っているドメインは少数派です。使っている場合でも 1つくらいです。という現実があるため、ハイフンが含まれていると、パッと見て「それはドメイン名なのか?」認識して貰いづらくなります。
数字もその数字に意味がある場合でなければなるべく使わない
欲しいドメイン名が既に取得されているからといって、「そのドメイン名の最後に数字を付けたドメイン名」にするようなことはできるだけ避けたいです。その前の部分の文字列にも依りますが、個性がなくなりますし覚えづらくなります。
中古ドメインの利用について
過去のウェブサイト運用により、既に検索エンジンから一定の評価を得られているドメインが少し高めの料金で売られています。これを中古ドメインと呼びます。アフィリエイト目的でウェブサイトを作る場合などによく利用されているようです。
3. 既に取得されているか調査する
少し上にも書きましたが、ドメイン取得サービスのウェブサイト上で、特定のドメインが既に取得されているか調べることができます。
ここでは、VALUE-DOMAIN での調査手順を説明します。
(1) VALUE-DOMAIN のトップページ にアクセスします。
(2) 画面中央にある入力フィールドに、取得したい文字列(.com
や .co.jp
は除いた文字列)を入力して「空きドメイン検索」ボタンをクリックします。

(3) 様々な TLD に対して、入力した文字列を組み合わせたドメインが購入可能であるかどうか表示されます。「購入」ボタンが表示されているドメインは文字通り購入することができる、つまり空いている(現在、所有者がいない)ことが分かります。

4. 過去の利用履歴を調査する
取得候補となるドメインが過去に使われていたか? そうであれば、どう使われていたのか? を調べます。
Google などの検索エンジンでそのドメイン名を検索する
Google, Bing などで、取得候補となるドメインを検索します。
ネガティブな結果が引っかかった場合は、そのドメインはやめましょう。
Wayback Machine で調べる
インターネット上のウェブサイトをひたすら記録して公開している Internet Archive: Wayback Machine というサービスがあります。このサービスは、あらゆるウェブサイトをクロールして取得し、その日付毎にどういうページだったか見られるようにしています。考えようによっては怖いサービスです。
このサービスで、取得候補となるドメインを入力して調べましょう。どんなページが現れるでしょうか?
これから公開するウェブサイトとほとんど関係ない分野のウェブサイトが出てきた場合は、少し考えましょう。マイナスの影響がありそうなページであれば、そのドメインはやめましょう。
※ そのドメインを取得した後であれば、Wayback Machine に連絡してアーカイブを削除して貰うことはできます。
5. ドメイン取得サービスで、目的のドメインを取得する。
あとは、ドメイン取得サービスで目的のドメインを取得するだけです。
ドメイン取得サービスについては、次のページを参考にしてください。